Holtのフレンチ1

初めに

やっと解説を書く気力が湧いてきました。
これから20局連続でHoltのFrench exchange variationに絞ってみていきます。
基本的に彼の棋譜はTitled Tuesdayという3+1のネットの大会で指されたものになります。
クラシカルではないので長い考慮時間から考えつくされた一手ではないかもしれませんが、公式戦で323ゲーム全てフレンチを採用しているため早指しでも質が高いです。
何より勝ち方に癖がなく全て基本に則した勝ち方なので黒番の教科書としてぴったりだと思います。
個人的にも黒は構造上ツラいのは一生の課題なので黒で高勝率を収めていいるマスターの勝ち方を学ぶのは大いに意味があると思います。

本編

白の展開がパッシブなのが気になりますが黒は普通の展開です。

このRe8は普通ですが、代えてQd7だとNxd6とされるとクイーンで取り返すしかなく二度手間なので
Re8がオープンファイルにルークを置く間違いない一手と言えます。
その後は手なりの変化から白の攻めすぎを咎めていきます。

ここで大事なのはまず白のルークを一つにすることです。黒はマイナーピースの数で白に勝っています。
ルーク2つあると侵入も攻撃も強力ですが、ビショップとルーク1つずつの協力は弱いという比較だと思います。その後は手薄なクイーンサイドをこちらは3つのマイナーピースで圧をかけていきます。
白のルークを陣地に侵入させなければ後はQ側で白のポーンを落としプロモーションを狙っていきます。

以下は1ポーンを突いていき着々とプロモーションへ近づいてルークと交換を目指して黒の勝ちへ。